新生活から始めよう!今日からできる、水の節約術

2017 . 04 . 19 / Wed

LIFE

新生活から始めよう!今日からできる、水の節約術

文:クボタプレス編集部

家計の助けになり、水不足対策や二酸化炭素排出量の削減にもつながる水の節約。就職や転勤・転職での引っ越しなど、新生活がスタートする春の季節は「新・節水生活」を始めるいいチャンス! そこで今回は、今日から誰でも簡単にできる水道水の節約術をご紹介します。

平成22年に内閣府が行った節水に関する世論調査(※1)では、「節水している」と答えた人が約36%、「どちらかといえば節水している」が約41%で、全体で約8割の人がなんらかの節水を行っていることが判明。節水をするのはもはや当たり前で、どう上手に行うかがポイントになっていることが伺えます。

東京都水道局の資料によると、家庭でひとりが1日に使う水の量は平均220リットル程度(※2)。その内訳は、「風呂=40%」を筆頭に、「トイレ=22%」「炊事=17%」「洗濯=15%」「洗面・その他=6%」(※3)と続きます。実はほとんどの水が、“何かを洗うこと”に費やされているんですね。ひとりの人が1日に飲む水の量を2リットルとすれば、その100倍以上……! ということで、日々何かを洗っている大量の水を自分なりに減らしていく方法を、家の中で水を使う量が多い場所から順番にご紹介していきましょう。

「風呂」の節水

もっとも水を使う「風呂」の節水

1分で12リットル!身体や髪を洗うときはシャワーを止める

家庭全体での水使用量の40%を占めるのが風呂。まず、水の量の感覚をつかむために覚えておきたいのが、シャワーを1分間流しっぱなしにすると約12リットル(※2)の水を使うということ。つい、シャワーを止めずに10分ぐらい髪を洗っちゃった……なんてときは、1リットルのペットボトル100本以上もの水を使っているわけですね。モッタイナイ!

風呂の残り湯を洗濯、掃除、水まきなどに使う

湯船につかったあとの残り湯が約180リットルとすると、その半分を洗濯、掃除、水まき、風呂場の掃除などに再利用すれば約90リットルの節水。毎日やれば、毎月約650円(1リットルあたりの単価を0.24円とした場合)(※2)の節約になります。

シャワー16分半は湯船と同じ水量

シャワー16分半は湯船と同じ水量

浴槽に張る湯量は一般的には約200リットル程度ですが、これはシャワーを約16分半流しっぱなしにしたのと同じ量。髪の毛が長いか短いかなどでシャワーを流す時間は人それぞれ違いますが、たとえば2〜3人暮らしで、浴槽のお湯で身体や髪を洗ったりしてシャワーを最小限に抑えた場合より、完全にシャワーだけの方が節水になったりする可能性があります。

残り湯はためておき、災害時のトイレ用水に

洗濯などに使っても残ったお湯は、抜かずにためておくと地震などの災害時にトイレ用水として使えます。ただし、集合住宅の場合は地震の揺れで排水設備が壊れていて下の階へ水漏れしてしまう可能性があるため、トイレを流す際には注意が必要です。また、小さなお子さんがいる家庭では、ためた水に溺れる事故の危険があるためおすすめできません。

トイレの節水

トイレの節水

「大」「小」をきちんと使い分ける

全体の22%と、風呂に次いで多く水を使う場所がトイレ。1990年代まで主流で、今でも広く使われている従来型トイレに多いのが「大」=13リットル、「小」=6リットルの便器。「小」をきちんと使うことで、一回につき7リットルの節約になります。

女性でも「小」でOKな便器もある

ちなみに、 “ホールドタイプ” (「小」をひねっている間だけ水が流れるタイプ)のトイレでは、ティッシュペーパーは流せません。それに対して、最近のトイレの主流である“ノンホールドタイプ”(「小」をひねった瞬間にザッと水が流れ、その後にレバーがすっと軽い感触に変わるタイプ)なら、「小」でもトイレットペーパーを流せます。

「タンクにペットボトルを沈める」はNG!

【要注意】「タンクにペットボトルを沈める」はNG!

節水のテクニックとして、トイレのタンクに水を入れたペットボトルやレンガなどを沈める手法がよく紹介されますが、これはやめましょう

トイレの汚物は、下水道まで排水管を10メートル以上流さないといけない公的な基準があるため、水量を減らしてしまうと排水管が詰まる可能性があるとトイレメーカーなどが注意を呼びかけています。あまり想像したくない光景ですが、ある日突然、汚物混じりの水があふれる恐れがあるのです。また、沈めたレンガなどで陶器製のタンクが壊れてしまう可能性もあります。

炊事(食器洗い)の節水

炊事(食器洗い)の節水

油汚れはゴムベラなどで最初に落とす

風呂・トイレに次いで水を多く使うのが炊事(家庭での水使用量全体の17%)。食器洗いのとき、蛇口から5分間流しっぱなしにすると60リットル(※2)もの水が流れます。スポンジで洗う際、すすぎ以外はできる限り水を止めて節水を。
油などの汚れがついた食器は、まず最初にゴムベラや新聞紙、キッチンペーパーなどで汚れを落としてから洗うと、すすぎの水も使う洗剤も少なくて済みます。

食器は「つけ洗い」で。すすぎは節水しすぎずにしっかり!

洗いものが多い場合は、洗い桶に食器をつけて、汚れの軽いものから順番に洗剤で洗い、最後に流水ですすぐ「つけ洗い」がより効率的です。
ただ、洗い桶に長時間食器をつけおきすると、ブドウ球菌や大腸菌の一種などが数万倍に増えるという研究結果も民間検査機関から発表されています。衛生面を考えて、つけおきする時間は短時間にとどめましょう。

また、水を節約したいあまりに、すすぎをザッと一瞬の流水で済ませてしまうのは考えもの。食品衛生法でも、洗剤を使う場合のすすぎ時間は「飲食器は流水で5秒間以上(野菜・果実は流水で30秒以上)」と最低ラインが定められています。

なお、洗剤を容器に書かれた使用量より多く使えば、より汚れが落ちるというわけではありません。洗剤はある一定の濃度を超えると、洗浄力はほとんど変わらなくなるので、洗剤とすすぎの水をただ無駄遣いするだけになってしまいます。

「節水コマ」を使う

水道局で無料でもらえる「節水コマ」を使う

東京都では、水道局の営業所などに行くと「節水コマ」(上の写真)が無料でもらえます。蛇口(13mmの単水栓)に取り付けることで流れる水の量が抑えられ、蛇口の開度によっては最大50%の節水効果(※4)があります。キッチンのほか、洗面所など、流し洗いをするところの蛇口に効果的。ただし、レバー式の水栓には取り付けられないのでご注意を。

洗濯の節水

洗濯の節水

風呂の残り湯を「洗い」に使う。すすぎは水道水で

家庭で使う水のうち、15%を占めるのが洗濯。もっとも節水効果が高いのは、風呂の残り湯を洗濯に使うこと。風呂からバケツで残り湯を運ぶのは少々大変な作業ですが、最近は風呂から水を吸い上げるポンプがあらかじめ備えられている洗濯機も多くなっています。

ポイントは、残り湯は「洗い」だけに使って、「すすぎ」を水道水で行うこと。横浜市水道局が行った実験(※5)で、ひと晩おいた残り湯を使って洗濯をすると、脱水直後の洗濯物に1平方センチあたり10万もの細菌が残存していることがわかっています。残り湯で「洗い」、その後、水道水で2回以上(1回では落としきれない)「すすぎ」を行えば、細菌はほとんど除去できます。

洗面所、水やり、洗車

洗面所、水やり、洗車

歯みがきはコップに水を汲んで

歯をみがくとき、30秒間流しっぱなしにすると約6リットルの水を使いますが、コップに水をくんでみがけば使うのは約0.6リットル程度。一回の歯みがきで、約5リットルの節水になります。朝と夜、1日2回歯みがきするとひと月あたり約220円の節約になる計算です(※2)

植物の水やりは、残り湯か雨水で

植物の水やりは、残り湯か雨水で

庭やベランダの水やりには、風呂の残り湯を使って節水。また、植木の近くにバケツを置いておき、そこに雨水を溜めて使えばラクに節水できます。
さらに、家庭用の雨水タンクを設置することができれば一気に節水量はアップ。ちなみに、近年では緊急時だけでなくふだんから雨水をさまざまな用途で有効利用する取り組みが各方面で進んでいて、たとえば東京スカイツリーでは、雨水をためて水洗トイレや太陽光パネルの冷却用水に使うシステムが稼働しています。

洗車はバケツに汲んで

洗車はバケツに汲んで。雨水も使えればさらに節水

クルマを洗車するとき、ホースから水を流しっぱなしにする「流し洗い」だと使う水の量は約90リットル。バケツにくんで洗えば約30リットルに減らすことができ、約60リットルの節水(※2)になります。
駐車場にバケツを置いておき、雨水をためて使えばさらに節水に。タイヤまわりなどの特に汚れた部分を雨水でまず洗い、バケツ洗いへと移るとより効率的です。

今日からできる、水の節約術。ひとつずつ、自分ができることからコツコツと実行していくことで水道料金が節約でき、さらに夏の水不足対策にもつながります。気分も新たに、「新・節水生活」をスタートしてみませんか。

データ出典・参考資料
※1 内閣府政府広報室 平成22年 節水に関する特別世論調査
※2 東京都水道局ホームページ
※3 東京都水道局 平成24年度一般家庭水使用目的別実態調査
※4 13ミリメートルの胴長水栓で水圧0.1メガパスカル、ハンドル開度が90度の場合、1分間に約12リットルの水が流れる(東京都水道局ホームページ)。
※5 横浜市水道局ホームページ
参考文献:家庭用節水ハンドブック/熊本市水保全課

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